フランス南西部バスク地方の海岸線に広がる、人口3万人ほどの小さな村「ビアリッツ」。現在は、夏になると各国の著名人から一般の観光客まで、多くの人で賑わう高級リゾート地として人気があるほか、サーフィンのメッカとしても有名ですが、19世紀中頃までは捕鯨が盛んな漁村にすぎませんでした。しかし、フランスの皇帝ナポレオン3世とウジェニー皇后によるロマンスが、ビアリッツをリゾート地へと変えるきっかけを作ることとなります。

ビアリッツはウジェニーが子供の頃に遊んだ思い出の地でした。そこで、ナポレオン3世を連れて行ったところ、彼も美しい海岸線が広がるビアリッツをとても気に入ります。そして、スペインの伯爵令嬢であるウジェニーとの結婚に批判的な声も多かった中、彼女の不安な気持ちを察してか、ナポレオン3世はこの地に離宮を建設し、愛の証としてプレゼントしたそうです。その結果、ビアリッツにはヨーロッパ各国の王家・貴族が保養のために集まるようになり、今日の発展につながっていくこととなります。
なお、この時の離宮は現在、イギリス王室も利用する5つ星ホテル「オテル・デュ・パレ（Hotel du Palais）」に転用され、街のシンボルにもなっています。

風光明媚な海辺やアールデコ調のカジノ、開放感溢れるゴルフ場、高級ブティックといったリゾート地らしさと、古き良き田舎町としての姿が共存した魅力的な町並みが広がるビアリッツは、フランスの地方旅行を検討している人にはおすすめです。
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【担当：TAKU】

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