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マレーシア・ペナン島観光!世界遺産ジョージタウンの中華系おすすめスポット7選

マレーシア・ペナン島観光!世界遺産ジョージタウンの中華系おすすめスポット7選
ペナン島(Pulau Pinang 又はPulau Penang)は、マレー半島の西側、マラッカ海峡に浮かぶ島です。マレー半島とは、13.5Kmの長さのペナンブリッジにより結ばれており、マレー半島側のバターワースと合わせてペナン州に属しています。
歴史的には、マラッカ海峡に位置することから、ヨーロッパとアジアの交易の海上ルート“海のシルクロード”の要となり、1700年代後半にはイギリスの植民地となりました。また、第二次大戦中には日本の占領下に置かれ、日本軍の重要な戦略拠点となりました。
英国植民地だった名残りでペナン島の中心地は英国風に「ジョージタウン」という名前がついており、コロニアル調の白亜の建築物が今も数多く残っています。そこに多民族の文化が混ざり合い、エキゾチックな美しさを醸し出しています。

2008年、ジョージタウンはマラッカと共にユネスコの世界遺産に登録されました。どちらの街も、東西交易の海のシルクロードの重要な貿易港として東西交易を巡った歴史をその地に留めていることが決め手となりました。
ペナン島は「東洋の真珠(The Pearl of The Orient)」と呼ばれており、マレーシアで人気の観光地です。都市機能の発達した歴史の街ジョージタウン、島の北には高級リゾートホテルが立ち並ぶビーチリゾートもあり、世界各国から沢山の旅行者が訪れ、日本からも年間3~4万人は訪れているようです。
マレーシアは日本人のロングステイ先として2014年まで9年連続人気ナンバー1の国(ロングステイ財団調査)なのですが、特にペナン島は都市の便利さとビーチリゾートのゆったりした雰囲気を併せ持った住みやすい島ということで、多くの日本人が「第二の人生」の場所として選んでいます。
2010年の統計になりますが、ペナン島の人口は74万人で、民族比率は中華系 55.6%、マレー系 29.5%、インド系 7.2%、その他 7.7%と中華系が圧倒的に多いです。マレーシア全体での民族比率では、マレー系が67%に対し、中華系は25%という数字から見ても、ペナンは中華系が圧倒的に多いことがわかります。
今回はそんなペナン島の中華系の人々“華人”達の歴史をたどるジョージタウンでお勧めの観光スポットをご紹介します。

1.一族の集まる場所“公司(コンシー)”

マレーシア・ペナン島観光!世界遺産ジョージタウンの中華系おすすめスポット7選・一族の集まる場所“公司(コンシー)”
釘を1本も使わず建てられているという中国寺院のクー・コンシー(Khoo Kongsi)は、漢字では邸公司と書きます。この公司、現在の中国では会社という意味で使われていますが、もともとは協会とか団体を意味し、クー・コンシーは邸という一族の同族会館という意味でした。ここで一族の先祖を祀る祭祀をしたり、揉め事や一族に係る重大な問題の話し合いをしたりする集会場として使われていたそうです。こういうコンシーを持つ一族は中国からやってきた移民者の中でも富裕な一族で、その力を表すように外部・内部の装飾は大変見事です。
クー・コンシーは1835年に中国福建省からやって来た邸氏一族のもので、祖国からわざわざ呼び寄せた職人によって建てられたと言われています。精密な彫刻と金銀多彩な装飾が特徴です。中には代々の一族の人々の金色の位牌が置かれており、邸氏の一族の富と栄華を象徴しています。火事で一度焼失しましたが1906年に再建されました。

マレーシア・ペナン島観光!世界遺産ジョージタウンの中華系おすすめスポット7選・ヤップ・コンシー(Yap Kongsi、葉公司)
ヤップ・コンシー(Yap Kongsi、葉公司)は邸氏と同じく中国福建省出身の葉一族のもので、1924年建てられました。美しいモスグリーンの門構えは東洋風で屋根の龍の装飾、窓、柱などに施された彫刻が特徴的ですが、隣接するのは同じくモスグリーンですが洋館で、そのミスマッチさが面白い印象です。
ジョージタウンの南側にはこの2つのコンシー以外にもいくつかのコンシーが点在しています。それらを巡ると、一族が結束の象徴としてコンシーを守ってきた様子がうかがえます。

2.ペナン最古の仏教寺院観音寺

マレーシア・ペナン島観光!世界遺産ジョージタウンの中華系おすすめスポット7選・ペナン最古の仏教寺院観音寺
観音寺(Kuan Ying Temple)は1800年代に建てられたペナン最古の中国寺院です。赤い瓦屋根の上には美しい彫刻が施され、沢山の提灯が下がる境内には参拝客が途切れることなく家内安全や商売繁盛を願い、本堂の前では大きな線香が1日中モクモクと煙をあげています。建物は風水に則り作られているそうで、堂内には慈悲の女神である観音仏がいくつも祀られています。旧正月前からは境内にも真っ赤な提灯が飾られてそれは壮観です。
この観音寺のあるマスジッド・カピタン・クリン通り(Jalan Masjid Kapitan Kuling)には、イスラム教のカピタン・クリン・モスク、ヒンズー教のマハ・マリアマン寺院、キリスト教のセントジョージ教会もあり、この通りを歩くと多民族国家マレーシアの宗教に対する寛容さを感じられます。

3.寝釈迦仏とミイラ修行僧に出会う寝釈迦仏寺院

マレーシア・ペナン島観光!世界遺産ジョージタウンの中華系おすすめスポット7選・寝釈迦仏とミイラ修行僧に出会う寝釈迦仏寺院
寝釈迦仏寺院(Wat Chayamangkalaram)は世界で3番目に大きい寝釈迦仏があるタイ式の寺院です(世界一はミャンマーにあるそうです)。
寝釈迦仏は涅槃仏ともいい、釈迦が入滅する時の姿を描いたもので、タイのお寺に良く見られます。こちらもタイ式のお寺ですが、中華系の人たちが熱心に参拝に訪れています。
寝釈迦仏の前にはちょうど人と同じ大きさの金箔に彩られた仏像が2体あります。よく見ると人そのものに見えます。そう、実はこれは亡くなった高僧のミイラを祀ったもので、信者がお願いをして体に金箔を貼っていくのだそうです。
ユーモラスな寝釈迦仏とドキッとホラーな金箔のミイラの仏像。見たいような怖いような・・・。実はこのミイラの仏像ですが、これは本物のミイラをモデルに作った複製だという噂もあります。本物か、複製か、真実はわかりませんが、ぜひ自分の目で確かめてみてください。

4.進化し続ける極楽寺

マレーシア・ペナン島観光!世界遺産ジョージタウンの中華系おすすめスポット7選・進化し続ける極楽寺
ペナンヒルの麓にある極楽寺はマレーシア最大の仏教寺院です。中国福建省出身の僧侶により開かれ、寺院建設は1890年から約20年かかったそうです。境内には7層からなる巨大なパゴダがあります。※パゴダとは・・仏舎利(釈迦の遺骨)や法舎利(仏舎利の代用としてのお経)を安置するための施設です。
このパゴダは下から中国、タイ、ビルマと3つの様式を取り入れたユニークな作りになっています。極楽寺の広大な敷地の中にはカラフルな建造物が並んでおり、今でも年々進化を遂げています。

マレーシア・ペナン島観光!世界遺産ジョージタウンの中華系おすすめスポット7選・並ぶ仏像
並ぶ仏像のひとつひとつの表情を見ていると、ふっと仏像に微笑まれたような気がして不思議です。
2002年には高さ108mの巨大な観音像も作られ、観音像を近くで参拝する客を運ぶケーブルカーもできました。旧正月には寺院全体のライトアップが行われて、それはきらびやかで美しいです。
極楽寺へ行く際は、ぜひ近くにあるペナンヒルにも上ってください。ケーブルカーで833mの丘の上まで一気に駆け上がれます。丘の上からは晴れていればジョージタウンはもとより、ペナン大橋や対岸のマレー半島まで見ることが可能です。

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5.孫文の足跡をたどる2つの記念館

マレーシア・ペナン島観光!世界遺産ジョージタウンの中華系おすすめスポット7選・孫文の足跡をたどる2つの記念館
孫文の名前は聞いたことがある方も多いでしょう。中国、清の時代の末期から中華民国初期に活躍した革命家であり政治家です。台湾では国父と慕われており、また中国でも孫文は孫中山という名前で知られていて、辛亥革命の父と言われています。
孫文はその活動の中で日本人とも多くの交流があり、日本には亡命も入れて何度も来日・滞在していました。日本人女性と結婚し、その後日本を離れる際に離婚したそうですが、娘も生まれていたそうです。
孫文は日本に亡命して清朝打倒と革命を目指し、日本を離れた後マレーシアに入りペナン島を拠点に広東蜂起を謀ったと言われています。
ペナンには孫文ゆかりの場所として、孫文が半年暮らしたショップハウスがジョージタウンのアルメニア通りにあり、孫文の家(Sun Yat Penang Base/孫中山檳城基地記念館)として公開されています。
※檳城・・・中国語でペナン
また、孫文が発足させた檳城閣書報社があったコロニアル調の建物を修復して作られた檳城孫中山記念館(Son Yat Sen Centre)もあります。孫文の活動は、世界に散らばる中華系の人々がスポンサーとなって支援していたそうで、この記念館ではペナンで孫文を支えた支援者たちの紹介もあります。孫文記念館はこのマレーの地以外にも、上海や台湾、シンガポール、そして日本にもあるのですが、どこも孫文を支えた中華系をはじめとする人々によって作られたり、運営されているのだそうです。中国、台湾どちらからも称えられている事実と併せて、とても興味深いものがあります。
尚、孫文がペナンで発行した『光華日報』という新聞は世界で最初の中国語新聞だったそうで、今現在もペナンで発行されています。

6.華麗なるプラナカン・マンション

マレーシア・ペナン島観光!世界遺産ジョージタウンの中華系おすすめスポット7選・華麗なるプラナカン・マンション
プラナカンはマレー半島にやって来た中華系民族が現地のマレー系民族と婚姻して生まれた子孫のことを指します。マラッカやペナンに多く、プラナカンの男性をババ、女性をニョニャと言います。マレー系、中華系では生活スタイルも宗教も違いますが、プラナカンの人々は言葉や食事、着るものについてはマレー風、宗教や冠婚葬祭については中国風という生活スタイルでした。
ペナンのジョージタウンにはこのプラナカンの文化を紹介したペナン・プラナカン・マンション(Penang Peranakan Mansion)があります。この建物は、ハイキーチャン(海記桟)とも呼ばれ、当時の植民地の支配者からカピタン・チナ(中国人のリーダー)に任命され、一方でハイサン(海山)という客家系秘密結社のトップでもあったチュン・ケンキー(鄭景貴)のお屋敷でした。

マレーシア・ペナン島観光!世界遺産ジョージタウンの中華系おすすめスポット7選・華麗なるプラナカン・マンション内部
マレーシア・ペナン島観光!世界遺産ジョージタウンの中華系おすすめスポット7選・華麗なるプラナカン・マンション内部2
その内部は、ミントグリーンのポップなカラーの外観からは想像がつかない荘厳な中国風の装飾が施され、東洋と西洋を上手にミックスさせたプラナカンスタイルの造りで、プラナカンを紹介する家として今も多くの旅行者が訪れています。それぞれの部屋には当時のままの家具が置かれ、1万点以上はあると思われるプラナカンのコレクションが展示されており、その中にはニョニャウェアと呼ばれるプラナカンのパステルカラーの陶器や繊細なニョニャ刺繍の施されたクバヤという衣装、そしてアンティークビーズのサンダルなど、私たちが見てもほぉっとため息をついてしまう美しいものが沢山あります。

マレーシア・ペナン島観光!世界遺産ジョージタウンの中華系おすすめスポット7選・プラナカンのパステルカラーの陶器
この建物の隣にはチュン・ケンキーを祀るお寺も建てられており、そのせいかチュン・ケンキーの幽霊が出るという噂もあるそうですが、噂に惑わされずぜひ行ってみることをお勧めします。

7.ブルーマンションに泊まる

マレーシア・ペナン島観光!世界遺産ジョージタウンの中華系おすすめスポット7選・ブルーマンションに泊まる
色鮮やかなインディゴブルーの外壁がペナンの日差しの中で鮮やかに浮かび上がるチョン・ファッ・ツィー・マンション(Cheong Fatt Tze Mansion)は、その外壁の色からブルー・マンションとも呼ばれています。1800年代の後半、東洋のロックフェラーと呼ばれたチョン・ファッツィー(張弼士)によって建てられたこのお屋敷はプラナカンスタイルの建物で、2000年にはユネスコから「文化遺産建築保存賞」を贈られたそうです。
中国から職人を招き故郷の中国・広東省東部にある潮州の様式を取りつつ、洋風タイルや細工が施された柱などはイギリスから取り寄せたそうで、マラッカ海峡に面し東西の貿易の要であったペナンの豪商らしく、アジアとヨーロッパの美の融合を余すところなく表現しています。部屋の数は38もあり、5つの中庭と7つの階段があり、これらの間取りや装飾などは全て風水を元に作ったのだそうで、前方が海、後方が山(ペナンヒル)というのも風水で縁起が良いとされているそうです。シンメトリーにこだわり、部屋のドアなど2つ対で作られているのがわかります。チョン・ファツィーはプラナカンではなかったそうですが、ペナン出身の7番目の妻のためにこの邸宅を作ったそうで、各地に邸宅を構えた彼がもっとも愛した家だったそうです。

このブルーマンションは、英語でのガイド付きで内部見学ができます。11:00 / 13:30 / 15:00の1日3回、RM12で案内してもらえます。ただし、見学ツアーでの写真撮影は不可とのことです。
また、このブルーマンションはブティックホテルとしても営業しています。客室は16室、どれも作りが違い、その部屋その部屋の味わいがあります。朝食込でRM420から。宿泊者は見学ツアーに無料で参加でき、また写真撮影も自由にできるそうです。
ペナン島には、ジョージタウンにイースタン&オリエンタルホテルのようなコロニアル調のホテル、またバトゥ・フェリンギにはシャングリラ・ラ・ラササヤン・リゾート&スパなどのリゾートホテルがあり、どこも素晴らしく快適なステイができますが、もし日程に余裕があるようでしたら、ぜひこのブルーマンションでの1泊をお勧めします。風水にこだわって建てただけあり、中庭にはパワースポットがあると噂されています。ぜひ1日ゆっくり滞在して、そのパワースポットを見つけてください。
チョン・ファッ・ツィー・マンション公式WEBサイト:http://www.cheongfatttzemansion.com/

マレーシア・ペナン島観光!世界遺産ジョージタウンの中華系おすすめスポット7選のまとめ

マレーシアのペナン島は見どころがいっぱいの観光地でありリゾート地ですが、今回は1つのテーマで巡る旅をご提案しました。南の島リゾートだけではない、素敵な体験をしていただけたら嬉しいです。
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【担当:sari】

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