【決定版】ポーランドへ個人旅行で訪れる前に絶対知っておきたいポイント5選
今回の記事でご紹介するのは、ポーランドへ個人旅行で訪れる際に役立つ便利な知識です。いざポーランドのガイドブックを探しに本屋へ行くと、ポーランドに関しての本が非常に少ないことに気付く方は多いはず。インターネットで調べてみても旅行会社が主催するツアーがメインで、個人旅行に関しての情報はまだ少ないのが現実です。そこでポーランド在住の筆者が現地の目線で、ポーランド旅行の参考となる情報をまとめました。
- 1.ポーランドを選ぶ理由
- 2.ポーランドへの行き方
- 3.ポーランド旅行の平均予算
- 4.主要5都市の滞在日数
- 5.時差、通貨、治安など
- 【決定版】ポーランドへ個人旅行で訪れる前に絶対知っておきたいポイント5選のまとめ
1.ポーランドを選ぶ理由
歴史に富んだ国
天文学者コペルニクスや音楽家ショパン、化学者キュリー夫人などが主な歴史的著名人のポーランド。過去に偉大な功績を残したポーランド人達の歴史を探る旅も良いですが、何と言ってもポーランドという国自体の壮大な歴史はぜひ皆さんに知ってもらいたいところです。
実は初期のポーランドは東ヨーロッパ最強の国と言われた程、存在感のある国でした。一度はモンゴルからの侵攻で荒地と化したものの、中世になると勢力を再び取り戻しポーランド・リトアニア共和国を形成、現在のベラルーシやウクライナをも領土とする黄金時代を迎えます。その後、また衰退を繰り返したポーランドは他国に領土を全て奪われてしまい、123年もの間地図から姿を消すことになりました。そしてようやく自国を取り戻した後には第二次世界大戦が待ち構えており、あのナチス・ドイツや旧ソ連に支配される時代が続きます。このように華やかな時代と苦難の時代を多く経験してきたポーランドは、非常に学ぶことの多い国です。
美しいカトリック教会
ポーランドは、キリスト教のローマ・カトリックを国教としています。その敬虔さというと、カトリック総本山のバチカン市国があるイタリアにも勝る程。また同じカトリックでもイタリアやフランスなどの教会はロココ調という金色と白色の明るい内装をしたものが目立ちますが、ポーランドでは主に金色と黒色を基調としたものが多く、非常に厳かな雰囲気を持ちます。これまで教会を沢山見てきたという人でもその威厳さには思わず圧倒されてしまうかもしれません。
カラフルで特徴的な建物
各都市の旧市街にあるリネックと呼ばれる広場から周りを見渡すと、そこから一面に広がるのは色鮮やかな沢山の建物。つい全体を写真に収めたくなってしまいますが、一つ一つよく観察してみると壁全体が絵画のようになっていたり、模様が細かく描かれていたり、屋根の形が他のものと比べてユニークだったりどれも個性的なことに気が付きます。そんな中世の雰囲気が漂うカラフルなリネックで、バイオリンの響くレストランやお洒落なカフェに入ってゆっくり時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。中でもヴロツワフという街にある広場は、世界で最もカラフルな場所の一つとして知られており、童話の中の世界とも比喩される程です。
物価が安い
円安の影響もあり、ヨーロッパ旅行者数はここ数年伸び悩んでいます。そこで気になるのは、同じヨーロッパに位置するポーランドの物価。詳しくは別項目で書いていますが、ポーランドの物価は日本の約3分の1と比較的安く、高級ホテルなども日本のそれに比べると一泊あたりの宿泊料金は非常にお手頃となっています。更に嬉しいのは、ユーロ圏にも展開しているようなショップでは、ポーランドだと値段が安く設定されている商品が多いこと。その差は同じ商品でも、ユーロで購入するより500円以上安いこともあります。
2.ポーランドへの行き方
直行便
2016年1月14日より、ポーランド航空による成田〜ワルシャワ線の定期直行便が就航します。 運行は週3便を予定しており、成田発は月・木・土曜日(成田 11:05発/ワルシャワ 14:40着)、 ワルシャワ発は日・水・金曜日(ワルシャワ 15:00発/成田 翌日09:20着)というスケジュール。ポーランド航空は自国ポーランドはもちろん、東欧と中欧を代表する航空会社ですが、今回の成田への新規就航は特に日本からの利用客を意識しているので、機内設備や機内エンターテインメント、サービスのおもてなしには期待が出来そうです。
周辺のヨーロッパ経由
この記事を書いている時点では直行便はまだ就航開始していないので、それまでは、通常、周辺のヨーロッパを経由してポーランドへ行くことになります。2015年現在、直行便以外で日本から首都ワルシャワまでの所要時間が最も短い便は、成田からアエロフロート航空モスクワ経由で13時間50分。一般的にはいずれにしても関空からとなりますが、日本航空またはフィンランド航空ヘルシンキ経由で14時間20分、ルフトハンザ航空フランクフルト経由で14時間45分などがあります。ヘルシンキ経由に関しては日本航空とフィンランド航空とのコードシェア便であり、乗り換え地のヘルシンキ空港には日本語の表示やアナウンスがあるので、個人での海外旅行に不安がある方にはおすすめです。
中東経由
所要時間が長くなってしまいますが、中東を経由して行くこともできます。飛行時間と乗り継ぎ時間が長くなってしまうデメリットはありますが、エミレーツ航空やカタール航空では荷物が30キロまで無料で預けられ、どちらも国際的に最高クラスと言われる五つ星エアライン、それに加えて航空運賃がヨーロッパ経由より比較的安いというメリットもあります。特に空港ラウンジが利用できるクレジットカードを持っている人や、お土産を沢山買いたいという人には良いかもしれません。関空からワルシャワまでの所要時間はエミレーツ航空ドバイ経由で18時間50分、カタール航空ドーハ経由で21時間となります。
3.ポーランド旅行の平均予算
宿泊施設
最も評判の良い5つ星ホテルでは一泊3万円から、というものもありますが、一泊1万円前後であれば部屋は広くてクオリティの良い、見た目も立派な好ロケーションのホテルに宿泊することが出来ます。中にはアパートメントホテルと言い、キッチンやちょっとしたリビングなどが付く部屋も沢山あります。一泊5千円前後であれば、内装や広さも含めて日本のビジネスホテルと同じ感覚ですが、それより多少広い部屋に宿泊することが出来るでしょう。最安のシングルルームは3千円前後から、ホステルのドミトリーであれば千円から宿泊出来ますが、いずれも中心街から離れる場合が多いです。
また、ここで紹介した宿泊料金は物価の高いワルシャワやクラクフでのシングル一泊あたりですが、二人利用でも同じ料金となる場合があるので他ヨーロッパと比較してもかなりお得な滞在費用となります。
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飲食店
これも高級レストランか地元の人達がよく通うようなバルと呼ばれるレストランかによって、予算が大きく異なります。高いところはいくらでも見つけられると思いますが、ごく一般的な高級レストランのコース料理なら一人3千円もあれば十分満足出来る量と質が期待できます。私は地元の人達が行くような気軽に入れるバルが好きですが、そのような場所ではドリンク代込みでも500円〜700円で美味しい料理をお腹いっぱい食べられます。またチップに関しては、セルフサービス式のレストラン以外であれば、満足度によって合計金額の10%の額を渡すのがマナーです。
交通費
どの都市にもバスやトラムなどの公共交通機関が乗り放題となるチケットがあります。2015年現在の1日あたりの乗り放題料金は、ワルシャワとクラクフでは15ズウォティ(約500円)。一部の都市は観光カードに付属となっており、例えばポズナンでは35ズウォティ(約1200円)となりますが、それに見合う特典が付いてくるので決して高すぎる訳ではありません。バスやトラムのチケットを一枚だけ買う場合は最も安い20分間有効チケットで100円〜120円です。しかしこのようなチケットを買う場合は、何分間乗車するかで料金が変わり観光客には分かりづらいので、予め乗り放題チケットの購入をおすすめします。
また、ポーランドの長距離移動に関しては、前回の私の記事、【決定版】広いポーランドを効率良く長距離移動するため知っておきたい知識4選もぜひご覧ください。
以上の3つの点をまとめると、一般的な5千円のホテルに泊まり、そこそこ美味しい料理も堪能しながら観光をするのであれば一日あたり平均1万円もあれば十分です。私が学生時代にポーランドを周った時は、4泊5日で宿泊費込みでも2万円でお釣りが来ました。つまり安く旅行をしようと思えば大幅に予算を抑えることも可能ですし、物価が安い分奮発して豪華な旅行にするのも良いでしょう。
4.主要5都市の滞在日数
首都 ワルシャワ
日本からポーランドに訪れる人達の殆どはワルシャワ空港を利用するので、ワルシャワに滞在しないという人は少ないかと思います。ワルシャワには音楽家ショパンにまつわる場所やポーランドの歴史に関する多くの博物館、王宮など数多くの見所があります。またこれらの観光地はいずれも中心街に集まっており、中心から外れる観光地でもワルシャワ市街地からの交通の便がよいので、滞在日数は最低でも2泊3日あれば十分でしょう。
古都 クラクフ
ポーランドに観光をしに来てクラクフへ訪れないプランはまずありません。クラクフの観光地は歴史的な教会やお城だけではなく、旧市街の中世そのままの街並み自体が一番の見所であり、ヨーロッパで最も美しい街とも言われています。滞在日数は近辺の主要観光地も考慮すると、3泊4日もあれば余裕を持って行動が出来ます。また、世界遺産アウシュビッツ強制収容所は日帰りでクラクフからバスや電車で訪れる方が多いですが、その場合は移動時間や見学時間も含めて、まる1日かかると思っておいた方がいいでしょう。
港町 グダニスク
ポーランド北部最大の人口をもつグダニスクは中世から第一次世界大戦終了後までの何百年もの間、ドイツ領として繁栄してきました。その為、ドイツとポーランド両方の文化が合わさった独特な景観を持つ街となっています。グダニスクには特に博物館や美術館などといった施設が沢山ある訳ではなく、どちらかというと港町の美しい街並みを求めて訪れる人が多いです。市街も歩いて周れる程なので最低でも1泊2日、リラックス目的で訪れるなら2泊はしたいところです。また姉妹都市でもあり3つ子の街とも呼ばれる、グディニャとソポトを同時に訪れる場合はプラス1日あれば十分でしょう。
妖精の町 ヴロツワフ
ヴロツワフの人気は古都クラクフと肩を並べる程。今でこそポーランドの華やかな都市として有名ですが、実は何百年もの間ドイツやオーストリア、チェコなど他国に占領されていました。特にドイツにとってはハンブルクに次ぐ5番目に大きな都市だったようです。町中には至る所にドイツの名残が見受けられ、異文化を融合したような他のポーランドの街では見られない個性的な建築物が沢山。妖精の像があちこちにあるカラフルな広場と水辺からのライトアップが最大の見所であり、観光名所も多いヴロツワフは、2泊3日がおすすめです。時間に余裕がない場合は、クラクフから高速電車で行って1泊だけするのも良いでしょう。
ポーランド最初の首都 ポズナン
古くから商業都市として栄え、中世ポーランド王国の最初の首都として有名なポズナン。第二次世界大戦時に90%の破壊を受けましたが、今では完全に復元されており、今も昔も変わらない姿は地元市民からも愛されています。見所は中心部のみならず、川の上にある大聖堂島という地区やローカル電車で30分程のポーランド発祥の地であるグニェズノも人気。ポーランド最古の都市ということもあり、それなりに見応えのある博物館も多いので3泊はしたいところです。
5.時差、通貨、治安など
時差
日本とポーランドの時差は8時間です。ただし、3月最終の日曜日から10月最終の日曜日までのサマータイム実施中は7時間となります。日本の方が時間は進んでいるので、帰国時の日付は翌日となるパターンが多いです。
通貨
ポーランドはEU加盟国ですがユーロは使っておらず、独自通貨であるズウォティ(złoty)と補助通貨のグロシュ(grosz)を使用しています。1ズウォティは100グロシュであり、2015年現在1ズウォティは33円前後となっています。
ISOコードに基づくズウォティはPLNと表記され、日本語ではしばしばズロチまたはズオテとも言います。お札は10、20、50、100、200ズウォティの5種類、硬貨は1、2、5ズウォティと50、20、10、5、2、1グロシュの9種類。100ズウォティや200ズウォティなどの高額紙幣はそれに満たない金額を支払う場合、ショッピングセンターやレストラン、お土産さん以外では断られる可能性があるので注意しましょう。また日本円からの両替に関しては中規模の街でも日本円を取り扱う両替所が多いので、前もって用意しておく場合は少額でも大丈夫です。
治安
ポーランドの犯罪率はヨーロッパの中でも最も低く、治安は全体的に極めて良好です。世界中からの観光客が集まる西欧や南欧の国では、地元の人でも避けるような場所がたくさんありますが、ポーランドにはそこまで危険な場所はありません。また金銭を要求するジプシーはポーランドでも問題となっていますが、ジプシーはヨーロッパ全体にいるのでポーランドが特別多いということはありません。しかし、深夜の街を出歩いていると酔っ払った人が襲いかかってくる事があるかもしれませんし、フットボールの試合終了後のスタジアムは警察が駆け付ける程の警戒態勢に入ります。観光地ではスリなどの発生被害もあるので、最低限の注意は払いましょう。
またポーランドの人口はポーランド人が97%を占めており、移民による格差社会はないので人種差別もあまりありません。
【決定版】ポーランドへ個人旅行で訪れる前に絶対知っておきたいポイント5選のまとめ
ポーランドはヨーロッパの中でも隠れた穴場的存在の国です。近隣にはドイツやオーストリアなど日本人に人気の国々が沢山あるのでポーランドはついつい見落とされがちですが、一度行くとまた行ってみたくなること間違いなし。私自身、現地に住む前にポーランドへは1年の間に3回も旅行で訪れました。しかし、周りにポーランドへ行ったという人は誰一人としていない状態だったので、日本語での情報集めには苦労したことを覚えています。今回の記事が読んで頂いた方達のポーランドへ行くきっかけとなったり、実際にポーランド旅行へ行く為の参考となれば嬉しいです。
⇒ポーランドのホテル情報をagodaでチェック(宿泊料金・レビュー・空室検索)
【担当:カスプシュイック綾香】
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