女子旅で行く!マレーシアの古都マラッカで出会う麗しのプラナカン4選
マレーシアの古都マラッカは、マレー半島西海岸の南部に位置し、マラッカ海峡が目の前に広がる海沿いの美しい街です。1300年代に建国されたマラッカ王朝の首都でもあったところで、その後はアジアとヨーロッパの交易の重要な中継地にもなりました。16世紀からはポルトガル、オランダ、イギリスとヨーロッパの列強国の植民地となり、第二次大戦では日本の支配下に置かれるという変遷をたどり、その中で様々な文化がミックスして花開いた歴史の街です。
マラッカは2008年にはペナン島のジョージタウンと共に、ユネスコの世界遺産に登録され、海外から毎年大勢の観光客が訪れています。
そのマラッカに生まれた美しい文化様式、プラナカンについてご紹介しましょう。
プラナカン文化はマレーシアのマラッカやペナン、そしてシンガポールなどで栄えた文化で、マレー半島にやってきた中国系の男性と現地の女性が結ばれてできたスタイルです。15世紀の後半に生まれ、植民地時代にヨーロッパの文化を取り入れてエキゾチックでハイセンスな独自の文化を創り上げました。
プラナカンの女性はニョニャ(Nyonya)、男性はババ(Baba)と呼ばれました。プラナカンは裕福な家が多かったため、植民地時代は支配階層に信頼されて上流階級に属し、その財力でさまざまな洗練されたスタイルのもの、プラナカン様式の建造物や、プラナカンの女性たちによる料理(ニョニャ料理)、美しい陶器(ニョニャウェア)や刺繍(ニョニャ刺繍)を生み出しました。その可憐でエキゾチックなスタイルは、現代の女性たちも一目見て虜になる美しさです。
1.プラナカン建築
マラッカの旧市街の趣のある通りには、プラナカン建築の建物が保存されており、住居はもちろん、ショップや、ホテルとして今も使われています。
そのひとつが、ヒーレンストリート(Jalan Tun Tan Cheng Lock)にあるホテル・プリ・マラッカ(Hotel Puri Melaca)。通りからはパステルカラーの可愛らしいこぢんまりとしたホテルに見えますが、中に入ってびっくり。ロビーを抜けると、涼しげな緑に囲まれた中庭があり、さらにその奥にはレストランがあり・・と、表からは想像がつかない程の奥行きの長さです。
これは昔、家の間口の幅で納税額が決められていたので、横に広くではなく、土地を奥に奥にと広げるように造ったためだそう。生活の知恵とでもいいますか、プラナカン建築はこのような特徴を持っています。
このホテル・プリ・マラッカのようなプラナカンスタイルのホテルやレストラン、ショップは市街にいくつも存在し、私たち旅行者も気軽にプラナカンの建築物を楽しむことができます。
2.ニョニャ料理
プラナカンの家に代々伝えられてきたニョニャ料理は、中華料理とマレー料理がミックスして生まれた料理です。ココナツミルクがたっぷり使われ、またイスラム教では食べることが禁止されている豚肉を使っていることも特徴です。マラッカには、プラナカンの各家庭に代々伝わってきたレシピを元にニョニャ料理を出すレストランがいくつもあります。また、マラッカ特産のグラムラカと呼ばれるパームシュガーを使った伝統的な菓子「ニョニャ・クエ」も見逃せません。縁起の良い真っ赤な亀の甲羅のお菓子はアンクーといい、ウイローのような赤い餅の中に緑豆の餡が入っています。
街の散策に出れば焼きたてのパイナップルタルトが売られていますし、カフェでチェンドルと呼ばれるかき氷も食べられます。街の散策に歩き疲れた時は、これらのスイーツで疲れを取りましょう。
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3.ニョニャウェア(陶器)
プラナカンが愛用した陶器をニョニャウェアと言います。それらは中国の景徳鎮で作られて輸入されていたのだそうですが、プラナカンの食器は中国のものとは違い独特の絵柄とポップなカラーが特徴的です。鳳凰、牡丹、蝶等のモチーフをピンクやイエロー、水色やエメラルドグリーンで描き、女性なら「可愛い!」と声を上げてしまいそうになる可愛いらしい食器です。
骨董品店が並ぶジョンカーストリート(Jalan Hang Jebat)を見て回ると、色々なニョニャウェアに出会えます。さすがに本物の骨董品には手が出ませんが、レプリカも扱っているのでそういうものからお土産に選ぶといいでしょう。骨董品店の重々しい感じに入るのを躊躇するかもしれませんが、意外と気さくなご主人でひとつひとつ手に取り、「こっちのケースのものは本物。こっちはレプリカだけど物はいいよ」などと説明してくれて、気に入ったものを買って包装してもらっている間、奥さんに美味しい中国茶を御馳走してもらったなんてこともあります。そんな小さなやりとりも、振り返ればとても素敵な旅の想い出です。
また、露地を入ると道端で蚤の市をやっていたりしますので、そんな所で掘り出し物に出会えるかもしれません。
ところで、ニョニャウェアをお土産にしたら、できれば口に入れるものを直接入れることは避けたほうが良さそうです。顔料に鉛などを使っている場合があるとのこと。可愛い蓋付きのカムチェン(蓋付きの調味料入れ)をアクセサリー入れにしたり、個包装されたキャンディーを入れたり、使い方はいろいろ楽しめます。
4.プラナカン雑貨
美しい何色もの糸やビーズを使ったプラナカンの刺繍。プラナカンの女性は花嫁修業として、祖母から母、母から娘へと代々伝えてきたのだそうです。繊細な刺繍の施されたニョニャ・クバヤというブラウスや、ビーズ刺繍の華奢なサンダル等、時代を越えて現代の女性の心をときめかせています。ビーズサンダルはオーダーメイドで作るとぴったり履けるのですが、もし展示しているものでサイズが合えば、その場で買うこともできます。オーダーメイドの場合は、出来上がり次第日本へ送ってくれるので、楽しみに待ってみるのもいいですね。
女子旅で行く!マレーシアの古都マラッカで出会う麗しのプラナカン4選のまとめ
プラナカンの生活文化は、現代の女性をも魅了する洗練された美しいスタイルをもっています。プラナカン建築のホテルの中庭で水盤の蓮を見つめていると、古き良き時代にタイムスリップしたような気持になります。
マラッカへはクアラルンプールから日帰りができ、日帰りバスツアーなどもありますが、もし気の合う友達と女子旅で行くのなら、できれば1泊はしてゆっくりと見て回りたいものです。ぜひ、いにしえの麗しきプラナカンの世界をあなたも体験してみてください。
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【担当:sari】
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